「銀次っての、どう?」
「どうって言われても、まだチビですから……」
「今のうちだよ。今のうちに、シメとかないと、後で手ぇ
つけらんなくなるよ」
「……そうかもしれませんね」
「私、関わり合いになりたくないから、アンタがピシっと
しつけなさい」
「なんで、そうなりますか?」
「あんたら、仲間じゃん。匂い似てるし」
「ああ…… 柚子姉さんとかは食事中じゃなければテーブ
ルにのっても怒られないけど、私らテーブルに手をかけ
ただけで怒られますもんね。そうか。私はアレと仲間な
のか……」
という会話があったかどうかはともかく、銀次の登場で、
我が家の勢力分布が、なにやら活性化しています。